もふるの日記

心身ともに健やかであること

自分にとっての世の中から無くなって困るものはなにか

少し前のことだが、いわゆる「現代の禁酒法」なニュースを見て、2010年に40日ほど、インドを旅したときのことを思い出した。(うち一週間バングラディシュ)
 
 
インド人の約8割はヒンドゥー教徒で、14%はイスラム教徒。
宗教的に酒を好まず(飲む人もいる)、ベジタリアンの割合が多い。国際線の飛行機に乗ると機内食で「Meat or fish?」と聞かれるが、Air Indiaに乗ると「Are you vegitarian?」と聞かれるというのは有名な話。
(最近はいろいろ細かく選べるよねー)
インドにいてしばらく、巡り合わせでベジタリアン食だけで2、3日過ごしたことがあったが、猛烈に肉を食いたくなったことを覚えている。
途中で出会って一緒に食事した日本人は「肉を食う必要を感じなくなった」とベジタリアンになったらしく、あーオレはベジタリアンにはなれないんだなー、と思った。(マトンカレーがお気に入り。ちなみにインドでは鶏肉が高い、牛肉は売ってない。ナンは贅沢品、庶民はチャパティ。)
インドに入ってしばらくは夜にビールを飲んでいたが、いつの間にか酒を飲まなくなった。
途中で日本人の旅行者数人と宿で一緒になり中華を食べに行ったことがあったが、半数以上がビールを頼んでいた中で飲まなかったのは今思い返すと何気に衝撃的である。
若かったしバックパッカーだからケチってたのはあるけども。
代わりといっちゃなんだが、日本ではほとんど飲まない甘いミルクティーを毎朝のように飲んだ。
チャイというのだが、食や嗜好は気候や文化によるのだなーと。
(ちなみに、インドカレーはそんな旨いものではないのだが、バングラディシュの食事は本当に美味しかった。ただチャイはインドの方が抜群に旨い。)
現代社会において、経済的な理由以外で、生きるために必要なものは数少ない。
ディズニーランドやUSJなどのテーマパーク、ゲームやスポーツ、行ってしまえば娯楽は生きるために「必要」ではないし、食料品店で食材買って自炊すれば飲食店すら不要だ。
もちろん酒やタバコの嗜好品も言わずもがな。
しかし、「人はパンのみにて生きるに非ず」と2000年前に言った人(イエスモーセ?)はすごいなーと思う。
そして、誰もに(貧乏人もに)必要な生活必需品よりも、大金を出しても欲しいと思われる嗜好品・贅沢品がビジネスとして稼げるという事実。。
(欲しいと思われるものを創って届けるのもハイスキルなんだけども)
自分にとっての日常、当たり前が、当たり前ではない世界で、時々思いを馳せる。
自分にとって本当に必要なものは何だろうか、と。
先日、仕事終わりに晩酌していて思った。
一日を一生懸命生きて、一日の終わりにビールを煽る、そのために生きてるのかなー、と。
酒なんかなくても生きていける。
なんならこれを契機に酒飲まなくなってもいいかもしれない。
 
自分にとっての世の中から無くなって困るものはなにか。。
なんてことを、日本酒を飲みながら思うなど。